工場・倉庫・研究施設での事業ごみの捨て方

工場・倉庫・研究施設では、製造や物流、実験活動によって多様な種類のごみが発生します。
これらを適切に分別し、正しく処理することは、安全管理や環境負荷の低減に不可欠です。
特に、有害物質や産業廃棄物を含むケースが多いため、適正な処理を徹底することが求められます。
ごみの分別ルールを確認する
工場・倉庫・研究施設では、以下のようなごみが発生し、それぞれ適切な分別が必要です。
燃えるごみ(可燃ごみ)
- 梱包材(紙、木材)
- 事務作業から発生する紙ごみ
- 食堂や休憩所から出る食品残渣
燃えないごみ(不燃ごみ)
- ガラス製品(試験管、計測器)
- 金属類(ネジ、金属部品、工具)
- プラスチック製品(樹脂成形品、保護フィルム
- 廃棄電子機器(パソコン、測定機器、実験機材)
資源ごみ
- 段ボール・古紙(梱包材、カタログ、マニュアル類)
- ペットボトル・缶・瓶(飲料容器)
産業廃棄物
- 廃油・廃液(機械油、溶剤、化学薬品)
- 廃プラスチック(生産過程で発生するプラスチックくず)
- 金属くず(切削片、金属スクラップ)
- 特定有害廃棄物(PCB含有物、鉛バッテリー)
粗大ごみ
- 老朽化した機械・設備
- 使用済みの大型什器
- 壊れたパレット、コンテナ
ごみの適切な処理方法
1. 一般廃棄物収集運搬業者に回収委託
事務作業や食堂などから出る一般廃棄物は、自治体の許可を受けた業者に回収を依頼できます。
2. 自ら処理施設へ持ち込む
一部の自治体では、事業者向けの処理施設を設置しており、自己搬入が可能な場合があります。
燃えないごみ(不燃ごみ)
- 産業廃棄物に該当しないものは、一般廃棄物として処理可能。
- 廃棄方法については、施設の管理規定を確認の上、適切に処理。
資源ごみのリサイクル
古紙・段ボール
- 種類ごとに分類し、リサイクル業者に依頼。
- 機密文書はシュレッダー後、専門業者へ回収を依頼。
ペットボトル・缶・瓶
- 施設内に専用の回収ボックスを設置し、自治体の回収制度を活用。
電子機器の廃棄
- パソコンや精密機器はリサイクル法に基づき、専門業者に依頼。
- HDDやデータ記録媒体は、データ消去処理後に適切に処分。
産業廃棄物の処理
- 産業廃棄物に該当するものは、産業廃棄物処理業者に委託。
- 法令に基づいたマニフェスト管理を徹底し、適切な処理を実施。
- 有害廃棄物(PCB、鉛バッテリーなど)は特別管理産業廃棄物として厳格に管理。
粗大ごみの処理
- 機械・設備はリース契約の場合、返却や廃棄オプションを確認。
- パレット、コンテナはリユース・リサイクル可能な場合があるため、業者と相談。
法令遵守と適切な処理の重要性
工場・倉庫・研究施設では、環境負荷の低減や安全管理のため、適切なごみ処理が求められます。
特に産業廃棄物や有害廃棄物の管理は、廃棄物処理法に従って厳格に行う必要があります。
また、施設ごとに異なる規定があるため、管理責任者が処理ルールを把握し、従業員に適切な指導を行うことが重要です。
持続可能な運営を目指し、環境に配慮したごみ処理を実践しましょう。